【解説】総論第7章 不動産鑑定評価基準解説 鑑定理論

配分法

【解説】総論第7章
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前提となる知識

建付地(1)
宅地の類型のうち、建付地について2回に分けて学習します。本講義は「建付地の定義」及び要件について、解説していきます。

配分法の定義

先生
先生

更地の取引事例が欲しい!と思っても、なかなか更地の事例が集まらないことは良くあることです。

先生
先生

そんなときは配分法により、複合不動産の取引事例を更地の取引事例に補正します。

<不動産鑑定評価基準>
(4)配分法
取引事例が対象不動産と同類型の不動産の部分を内包して複合的に構成されている異類型の不動産に係る場合においては、当該取引事例の取引価格から対象不動産と同類型の不動産以外の部分の価格が取引価格等により判明しているときは、その価格を控除し、又は当該取引事例について各構成部分の価格の割合が取引価格、新規投資等により判明しているときは、当該事例の取引価格に対象不動産と同類型の不動産の部分に係る構成割合を乗じて、対象不動産の類型に係る事例資料を求めるものとする(この方法を配分法という。)。
先生
先生

総論第7章に定義があります。

生徒
生徒

この定義難解ですね。

先生
先生

対象不動産が更地である場合を例にして、翻訳すると以下のとおりになります。

<翻訳>
取引事例が更地を含んだ複合不動産(土地建物)であった場合には、複合不動産の取引価格から、更地以外の部分、すなわち建物等の価格が取引価格等により判明しているときは、建物等の価格を控除し、又は、土地建物の構成割合が判明しているときは、取引事例の価格に土地割合を乗じて、更地の取引事例の事例資料を求めるものとする。
生徒
生徒

①取引価格から建物等の価格を控除する。

生徒
生徒

②取引事例に土地割合を乗じる。

生徒
生徒

こうやって更地の取引事例を求めるんですね!

先生
先生

実は、これで求めたのものは更地じゃなくて、建付地の取引事例なんですよね・・・。要説P186 にもその旨記載されています。

<要説p186>
複合不動産の部分として求められてる土地価格は、建付地としての価格となるので、配分法を適用して取引事例から更地価格を把握する場合は、さらに補正が必要となることがあることに留意が必要である。

建付地の価格から更地の価格への補正

<設問>
割合法により、更地の取引価格を求めましょう。
複合不動産は新築で、複合不動産の取引価格は積算価格で取引されたものとしましょう。
また、敷地は最有効使用の状態にあるとします。
複合不動産の取引価格:120
土地再調達原価:60(うち、10が土地の付帯費用)
建物再調達原価:60(うち、10が建物の付帯費用)
先生
先生

ものすごくシンプルな例を用意しました。

生徒
生徒

新築なので減価修正は特に必要ないということですね?

生徒
生徒

積算価格は、60+60=120

生徒
生徒

建付地の価格は、120×(60/120)=60!

先生
先生

土地再調達原価=更地価格+付帯費用ですので、更地の取引価格への補正は付帯費用を控除すれば更地の取引価格への補正は終了です。

生徒
生徒

更地の取引価格は60-10=50!

先生
先生

そうなります。

生徒
生徒

あれ?敷地が最有効使用の状態にあれば、建付地の価格と更地の価格は一致するんじゃないんですか??

先生
先生

付帯費用がゼロで、かつ、敷地が最有効使用の状態にあれば、建付地の価格と更地の価格は一致します。

生徒
生徒

付帯費用がゼロの場合なんてあるんですか???

<実務指針>
例えば、工期が非常に短い自用の建物等においては、資金調達費用や開発リスク等がほとんど発生しないケースが考えられるためである。また、築後かなり経過した旧建売住宅における開発者利潤のように、市場分析により、当該付帯費用に対応する市場価値が価格時点において認められないと判断できる場合がある。
先生
先生

実務指針では、このように付帯費用がゼロのケースを例示しています。

生徒
生徒

判断が難しいですね。

先生
先生

不動産の鑑定評価に関する理論(演習)の試験では、特別な指示がない場合には付帯費用はゼロとして計算します。

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