事前学習
建付地と更地の関係
要説P321では、以下のように述べられています。
一般に、建付地の価格は、建物が敷地の更地としての最有効使用に適応し、敷地が更地としての最有効使用の状態で利用されている場合には、更地の価格に一致すると考えられる。
実は、敷地が更地としての最有効使用の状態で利用されているだけでは、建付地の価格と更地の価格は一致しません。
どういうことですか?要説が間違っているんですか?
要件がちょっと足りないだけです。詳細はこちらを参照。
建付減価
建付地は敷地上に建物等が存在しているので、建物等が敷地の更地としての最有効使用と一致していない場合には、この建付地の価格は、更地価格より低くなります。
土地を有効利用していないため、価値も下がってしまうってことですね!!?
建付減価が生じるケースとして、典型的な例として、容積率未消化、場違い建築物を説明していきます。
容積未消化による建付減価
基準容積率500%の土地に、使用容積率300%の建物が建っていた場合、土地の利用効率は著しく劣った状態にあるといえます。
現状は、土地のポテンシャルを十分に発揮できていないため、減価が生じることになるんですね?
このように建物が敷地との適応を欠く場合、建物が存続する限り、この減価は続くこととなります。
場違い建築物による建付減価
敷地の最有効使用が共同住宅であるにも関わらず、事務所が建っている場合、土地のポテンシャルが十分に発揮できていないため、減価が生じることとなります。
建物が環境との適合を欠く場合ですね!
(建物が敷地との適応を欠いている、又は、建物が環境との適合を欠いている場合)
建付増価
反対に建付地の価格が更地の価格を上回る場合もあります。
更地のポテンシャルを上回る使い方って、どんな使い方?
要説P321では以下のように述べています。
既に稼働中の賃貸用不動産が例示されています。
いわゆる既存不適格建築物が建っている場合も例示されています。
例えば、容積率が500%から400%に減ってしまった地域で、500%の時代に建てられた建築物は容積率が100%多く使用されています。
この100%分について、更地のポテンシャルを上回る利用がされているってことですね!
この建物が存続している限り、敷地は500%使用できるので、より有効利用されていることとなるので、この建付地の価格は更地の価格を上回ることとなります。
つまり、建付増価が発生しているんですね!
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