市場需要曲線のシフト

市場需要曲線のシフトについて、まとめてみましょう。



需要量ではなく、需要が変化するとき、市場需要曲線がシフトするんですよね。



市場需要曲線のシフトは、価格が同じにも関わらず、需要量が増加又は減少するときに起こります。



代表的なものを紹介していきます。
所得の変化



所得が上昇すると、購買力が上がり、同じ価格であっても需要量が増加します。



結果として、市場需要曲線は右へシフトします。



給料が上がれば、財布の紐がゆるんで、ついつい買いすぎちゃいますね。



反対に、所得が下落すると、購買力が下がり、同じ価格であっても需要量が減少します。



結果として、市場需要曲線は左へシフトするんですね。
所得の下落により、市場需要曲線は左にシフトする。
代替財の価格の変化
代替財の定義



代替財?



代替財とは、ある2つの財・サービスについて、一方の財・サービスの価格が上昇すれば、もう一方の財・サービスの需要量は増加し、一方の財・サービスの価格が下落すれば、もう一方の財・サービスの需要量は減少する関係にあるものをいいます。



うーん・・・パンと米の関係かな?



良くある例ですが、お米の価格が上がったとします。すると、ごはんではなくパンを選択する人が増えます。結果として、パンの消費量はお米の価格が上昇する前よりも増加します。



パンはお米の代替財ですね!



お米はパンの代替財とも言えます。
代替財と市場需要曲線のシフト



再びビールの市場を検討してみましょう。



日本酒の値段が下がったら、ビールの需要はどうなりますか?



ビールを飲むのを止めて、日本酒に鞍替えします。



ビールの需要が減少するわけですので、ビールの需要量が減少することになり、市場需要曲線は左へシフトします。



反対に、日本酒の値段が上がったら、どうなりますか?



いままで、日本酒に流れていた需要が、ビールに向くので、ビールの需要量が増加します。



ビール市場の市場需要曲線が右にシフトします!
代替財の価格が下落すると、市場需要曲線は左にシフトします。
補完財の価格の変化
補完財の定義



補完財って、そもそも何ですか?



補完財とは、相互に補完して効用を得る財・サービスの関係のことです。一方の価格が上昇すると、他方の需要量が減少し、一方の価格が下落すると、他方の需要量は増加する財・サービスをいいます。



例えば、コーヒーとミルク、車とガソリンが挙げられ、ミルクはコーヒーの補完財、ガソリンは車の補完財といった言い方をします。
代替財と市場需要曲線のシフト



車とガソリンについて考えていきましょう。



ガソリンの価格が上昇すると、車の需要量はどうなると思いますか?



ガソリンがないと車は走りませんので、ガソリンの価格が高くなれば、車の買い控えが起こると思います。



そうですね。車の買い控えが起こると、車市場の市場需要曲線は左にシフトして、車の需要量が減少します。



反対に、ガソリンの価格が下落すると、車の需要量はどうなると思いますか?



ガソリン価格が下がれば、日々のランニングコストが安くなるので、車が買いやすくなります。



車が買いやすくなるということは、車の需要量が増加することになりますので、車市場の市場需要曲線は右にシフトすることとなります。
補完の価格が下落すると、市場需要曲線は右にシフトします。
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