ミクロ経済学 経済学

完全競争市場の枠組み

ミクロ経済学
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完全競争市場

先生
先生

需要と供給(1)~(3)では、需要者はお客1人、供給者は店長1人の世界を想定していました。

生徒
生徒

現実的じゃないですね。

先生
先生

経済学という学問自体が、非現実的な仮定をおいて、単純化した世界での分析なので、それ自体は問題はないのですが・・・・

先生
先生

今までの説明はゆる~くしすぎたので、少しアカデミックな感じで講義していきたいと思います。

先生
先生

経済学の中の一般的な仮定、「完全競争市場」を少し紹介していきたいと思います。

生徒
生徒

完全競争市場ってなんですか?

先生
先生

完全に競争的な市場・・・経済学上では、以下の市場として定義されています。

完全競争市場の定義
①多数の売り手と買い手が存在する。
②取引される財・サービスは同じものである。
③個々の消費者と生産者は、市場価格や財について、完全な情報を持っている。(完全情報の仮定)
④市場への参入・退出が自由(参入障壁がない)。

①多数の売り手と買い手が存在する。

先生
先生

個々の取引量が小さいため、それぞれがどの程度売ろうが買おうが、市場価格に影響を与えないくらい小さいことを意味しています。

②取引される財・サービスは同じものである。

先生
先生

この条件により、財・サービスに手を加えて差別化することができない状態を前提としています。

先生
先生

①と②により、個々の市場参加者は財・サービスの差別化ができず、同質の財・サービスを市場全体と比較し、少量であるため、供給量をコントロールして価格に影響を与えることはできない。
(プライステイカーの仮定)

 

③完全情報の仮定

 

先生
先生

需要や供給の変化があった場合の市場価格の調整について、すぐに情報を得られ、個々の市場参加者は、価格の調整が即時に行われることを仮定しています。

④参入障壁がない。

先生
先生

超過利潤(需要超過)が発生すれば、超過利潤(需要超過)が消滅するまで、新たな生産者が市場へ参入し、超過損失(供給過多)が生じれば、超過損失(供給過多)が消滅するまで、生産者の市場からの退出が続くことを仮定しています。


完全競争市場における部分均衡

完全競争市場の部分均衡

生徒
生徒

そもそも部分均衡と一般均衡の違いはなんですか?

先生
先生

財・サービス全体の需要と供給が均衡している状態を一般均衡、1つの財・サービスの需要と供給が均衡している状態を部分均衡と呼んでいます。

生徒
生徒

ここでは部分均衡を扱うわけですから、1つの財・サービスだけ扱うんですね?

先生
先生

ここでは、ビールを例に挙げて部分均衡について考えていきましょう。

先生
先生

完全競争市場におけるビール市場全体の需要曲線と供給曲線は以下のようになります。

先生
先生

市場需要曲線は、個々の消費者(需要者)の需要量をすべて足し合わせたもの、市場供給曲線は、個々の生産者(供給者)の供給量をすべて足し合わせたものになります。

生徒
生徒

完全競争市場を前提としていますから、ビールはすべて同じビールを無数の企業が市場に供給している状況ですね。

先生
先生

個々の企業は、プライステイカーですので、所与の価格のみを念頭に供給量を決めています。その合計の供給量を図示したのが、市場供給曲線となります。

生徒
生徒

需要曲線も同様ですね?個々の消費者は、所与の価格のみを念頭に購入量を決め、その合計の需要量を図示したのが市場需要曲線になるんですね!

先生
先生

均衡点E、つまり、1本400円で均衡(部分均衡)することになり、個々の企業及び消費者は、1本400円を所与として、個々の供給量及び需要量を決定することになります。


個別需要曲線

先生
先生

プライステイカーは、以下のように個別の需要量を決定します。

先生
先生

個別の消費者は、市場で決定された価格を所与として行動します。

生徒
生徒

つまり、1本400円を所与として、個別需要曲線と交差したEの需要量分、ビールを購入するんですね!

先生
先生

ここで、個別の消費者の需要が増えたとします。

生徒
生徒

需要が増える・・・個別需要曲線が右(上)にシフトするんでしたね!

先生
先生

個別需要曲線DDは、D’D’へ右にシフトします。

先生
先生

価格は所与ですので、1本400円から変化しませんので、均衡点はEからE’へ、需要量はXからX’へ増加します。

先生
先生

次に、供給者側の個別供給曲線をみていきましょう。


個別供給曲線

先生
先生

個別の供給者も、市場で決まった価格を所与として、自らの供給量を決定します。

生徒
生徒

ビール1本400円を所与として、個別供給曲線との交点Eで供給量を決定するんですね!

先生
先生

個別の生産者のコストが上昇してしまった場合、どうなりますか?

生徒
生徒

個別供給曲線が左(上)にシフトします!

先生
先生

個別供給曲線SSは、S’S’へ右にシフトします。

先生
先生

こちらも価格は所与ですので、1本400円から変化しませんので、均衡点はEからE’へ、供給量はXからX’へ減少します。


需要と供給の不均衡(超過供給)

 

先生
先生

完全競争市場において、超過供給が生じている場合の調整過程を見ていきましょう。

先生
先生

価格がビール1本600円のとき、市場での供給量はX2、市場での需要量はX1となるので、X2-X1の超過供給が生じてしまっています。

 

先生
先生

この時、生産者は、在庫を抱えてしまっているので、他の生産者から顧客を奪おうと、価格を引き下げます。

先生
先生

他の生産者も、顧客を失わないように、価格を引き下げます。

先生
先生

価格が下がり始めると、供給量は市場供給曲線に沿って減少します。

先生
先生

価格が下がり始めると、需要量は需要曲線に沿って増加する。

先生
先生

結果として、市場供給曲線と市場需要曲線が交差さるEで均衡し、取引量についてはX3、価格は400円となる。

生徒
生徒

個別の生産者は自ら価格を決めていませんか?

先生
先生

個別の生産者は価格を引き下げる決定をしていますが、価格の引き下げをしないと損を被るため、実際は市場に追随しているにすぎないため、価格を決定しているとは言えません。

超過供給のとき,需要と供給が⼀致するまで価格は下落する。

需要と供給の不均衡(超過需要)

先生
先生

続いて、超過需要が生じている場合の調整過程を見ていきましょう。

 

 

先生
先生

価格がビール1本200円のとき、市場での供給量はX1、市場での需要量はX2となるので、X2-X1の超過需要が生じてしまっています。

先生
先生

この時、生産者は、価格を引き上げても顧客を失わないため、価格を引き上げます。

先生
先生

他の生産者も同様に価格を引き上げます。

先生
先生

価格が上がり始めると、供給量は市場供給曲線に沿って増加します。

先生
先生

価格が上がり始めると、需要量は需要曲線に沿って減少します。

 

先生
先生

結果として、市場供給曲線と市場需要曲線が交差さるEで均衡し、取引量についてはX3、価格は400円となる。

 

生徒
生徒

供給超過でも需要超過でも、結局は交差する均衡点Eに収束するんですね!

超過需要のとき,需要と供給が⼀致するまで価格は上昇する。


 

コメント

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